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食物アレルギーを予防するカギは保湿だった?赤ちゃんの時から必要な保湿剤の重要性について

大切なお子さんが、食物アレルギーになったらとても心配ですね。

小さい頃は、自宅で食事することがほとんどでしょうから、なんとかアレルギーのある食べ物を食べない様に、食事の管理も出来るかもしれません。
けれども年齢が上がるにつれ、保育園、幼稚園、小学校と給食を食べる機会が増えてきます。
事前にアレルギーのある食べ物については学校園側に伝えておくことはできますが、やはりこうしたところは、親の目が届きませんから、不安を覚えることと思います。

実際、毎年の様に食べ物のアレルギー事故は起こっています。

しかし、子供にも”社会”が必要です。
父母の目の届かないところで学業や遊びといった生活を送るということは、将来社会生活を送る上で欠かせません。

そこで、大切な子供が食物アレルギーにならないようどうすればよいでしょうか。

アレルギーとは

アレルギーという言葉は、巷にあふれています。
では、アレルギーとはなんでしょうか。

アレルギー(allergy)の語源は、allos(変わった)ergo(働き)という意味の2つの言葉の合成で、日本語にするなら”変わった反応の働き”という意味合いで、1906年に発表された言葉です。

アレルギーという考え方が現れた当初は、体にとって良い意味の反応も悪い意味での反応も、アレルギーという言葉に含まれていましたが、現在では悪い意味でのみ用いられています。
日本語では体に有害な反応ということで、「過敏症」と訳されています。

食物アレルギーとは何?

食物アレルギーとは、食品アレルギーとも言います。
食べ物、あるいは食品添加物に対するアレルギー反応のことです。

ですので、人工的に作られた食べ物に限りません。

食物アレルギーになりやすい年齢

子供、特に乳幼児に多く、成人には少ないのが特徴です。
我が国の食物アレルギーの患者割合は、乳幼児で5~10%、幼児で5%、学童期以降で1.5~3.0%といわれています。

食物アレルギーを起こしやすい食べ物

鶏の卵や肉、牛乳、お米、小麦、大豆、魚、貝、そば粉、ピーナッツ、チョコレート、キウイフルーツ、パパイヤなどといわれています。

食物アレルギーの症状

お腹に現れる症状では、お腹の痛み、下痢、吐き気や嘔吐などです。
肌に現れる症状では、じんましん、ぶつぶつなどです。
鼻や喉に現れる症状では、鼻水がたくさん出たり、喉が腫れたり、ひどい咳が起こったりします。
重篤なアレルギー反応(アナフィラキシーショックといいます)の場合は、血圧が急に下がったり意識を失ったりして、生命が非常に危険となります。

従来からの食物アレルギー予防方法

子供が食物アレルギーにならないために、どうすればよいのでしょうか。

そこで、食物アレルギーがどうしておこるのかというところから研究が始まりました。

まず、食物アレルギーが乳幼児に多いということから、乳幼児の体と成人の体の違いをみてみました。
乳幼児は、成長途上にあるわけですから体そのものが未熟です。
食べ物を吸収する胃や腸も然りです。
実際、乳幼児は下痢をしやすかったりします。

そこから、食物アレルギーは、食べ物を食べる過程で胃や腸が未熟なために、体がそれを有害な異物を誤って認識してしまうことにより、発症すると考えられるようになったのです。

そして、母乳や胎盤を通じたアレルギー源への接触を防ぐ目的で、アメリカ小児科学会が

「妊娠中、または授乳している母親は、食物アレルギーの原因になりやすい卵やピーナッツなどの食べ物を食べることを減らして、乳幼児に対しては、乳製品・卵・ピーナッツ類を食べることを出来るだけ遅らせるべきである」

と発表しました。
これが2000年です。

日本でもこの発表を受けて、アレルギーを起こしやすい食べ物を予防的に避けるべきとする指導が行なわれるようになりました。

食べ物の予防的な除去を行なった結果

その後の調査で、残念ながらこれで目に見えて食物アレルギーが減ったということはありませんでした。
逆に増えた報告もありました。

アメリカ小児科学会は、かつて自身で発表した内容を2008年に撤回しました。
我が国でも、それを受けてアレルギーを起こしやすい食べ物を、食物アレルギーにならないよう予防的に避けるべきとする指導の必要性は否定されるようになりました。

そこで、この従来型のアレルギー予防方法とは異なる方法が模索されるようになりました。

新しい食物アレルギー発症に関する考え

アメリカで従来型の方法が否定された頃、イギリスで食物アレルギーの発症プロセスについての新たな仮説が発表されました。
いわゆる「二重抗原曝露仮説」と言われる考え方です。

これは、肌にアレルギー反応の原因となるものが触れると、アレルギー反応がおこるけれども、適切な量と時期であれば口から摂った食べ物に対しては、アレルギー反応を示さないという考えです。

その後、世界各国でこの仮説を裏付ける研究報告が発表され、現在は食物アレルギーの発生プロセスとして認められるようになりました。

「実例」

イギリスでは、新生児が入浴した後に肌にオイルを塗る慣習があるそうです。
その際に、ピーナッツオイルが配合されたオイルをスキンケアに用いると、ピーナッツアレルギーの発症率が、ピーナッツオイルが配合されたオイルを使わない場合と比べて8倍近くにも上がるということです。

我が国においても、肌に触れることで食物アレルギーが発生したと思われる実例があります。
”茶のしずく石鹸”のアレルギー発症の例です。

この”茶のしずく石鹸”には、小麦のタンパク質を加工分解した成分が含まれていました。
本例では、アナフィラキシーショックと呼ばれる呼吸困難や意識障害などを発現する重篤なアレルギー反応も認められました。

この件では、茶のしずく石鹸を連日塗り続けた結果、茶のしずく石鹸に含まれている小麦の成分を継続的に肌に塗り続けることになり、従来小麦にアレルギーをもっていなかった人においても、小麦に食物アレルギーを起こすようになったと考えられています。

アレルギーの連鎖

今までは、食物アレルギーについて述べてきましたが、食物アレルギー以外のアレルギー性の病気に関しても、肌への接触によるアレルギー発症に関連づけて考えられるようになりました。

例えば、気管支ぜんそくやアレルギー性鼻炎です。
肌に現れるアレルギーとして、アトピー性皮膚炎が有名です。

従来はアトピー性皮膚炎の原因について、食物アレルギーと考えられていました。
なお、食物アレルギー患者の90%以上にアトピー性皮膚炎が認められてます。

ところが、現在では、アトピー性皮膚炎が食物アレルギーの原因であるというように、以前と異なり立場が逆転しています。
どうして、このように正反対の結論に至ったのでしょうか。

アトピー性皮膚炎では、肌が荒れやすくなり、本来肌が持っているバリア機能が弱くなってしまいます。

このために、通常の健康な状態と比べて、肌にアレルギー反応の原因となりうるものが接触した場合、肌の守りが弱いためにアレルギー反応を起こしやすくなると考えられています。
その結果として食物アレルギーをきたし、更に気管支ぜんそくやアレルギー性鼻炎などにつながっていくのではないかということです。

なお、アトピー性皮膚炎の乳幼児の60~80%に食物アレルギーがあるという報告もあります。

食物アレルギーにならないために

現在の有力な考え方では、肌の状態が悪化するとバリア機能が低下して、アレルギーを起こしやすくなるとされています。
そこで、肌を保護することで食物アレルギーを防ごうと言われるようになりました。

アトピー性皮膚炎のリスクの高い新生児に対し、保湿剤を全身に塗布したグループと乾燥部位のみに塗布したグループに分けて比較検討をした研究があります。
保湿剤を全身に塗布したグループの方が、アトピー性皮膚炎の発症が30%以上低下するという結果が出ました。

この時、アトピー性皮膚炎のある子供とない子供で、食物アレルギーの検査をしたところ、アトピー性皮膚炎のある子供のグループで食物アレルギー値が上がっていたそうです。
保湿剤を塗るだけで、アトピー性皮膚炎を防いだり、肌のバリア機能を完全にすることはできません。

しかし、少なくとも乳幼児期から全身の肌に保湿剤を塗り、乾燥を防ぐことで、食物アレルギーの発症を防げる可能性があります。
そうです。
食物アレルギーの予防の鍵は、「保湿」にあるのです。

食物アレルギーになってしまった場合

食物アレルギーは、血液検査で調べることが出来ます。
ここで勘違いしないでほしいことがあります。

血液検査でアレルギー”陽性”と出ても、必ずしもその食品を除去しないといけないということを意味しているわけではないということです。

従来は、食物アレルギーになったらその食品を片っ端から排除していた時期もありました。
けれど、それでは快適な日常生活を送ることは出来ません。

腸に存在する免疫力のおかげで、口から摂取した食品に対して、アレルギー反応を出さないようにする働きが生じることが知られています。
食物アレルギーが疑われる患者でも、アレルギー反応を起こさない範囲でという条件付きですが、食品を摂取したほうが良いといわれるのは、このためです。

ただし現状では、少量の摂取ではアレルギー症状が出ない患者に、どれだけの量なら大丈夫かという基準はありません。

また、どのようにして与えれば安全かという指針もありません。
ですから、必ず専門医の指導の元で行なうようにしてください。
この点はくれぐれも厳守をお願いします。

このときも、肌の状態を健康に保つことの大切さを忘れないでください。

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