MUGYUU!ロゴ

1,284

赤ちゃんのアトピーはどんなもの?乳児アトピー性皮膚炎って治すことができる?

皆さんは、赤ちゃんに湿疹ができて、「アトピーかもしれませんね。」と言われたらどう思いますか?

「一体何が原因でアトピーになったんだったんだろう?」
「アトピーって確か治らないのよね。」
「食べ物の制限も出てくるのかしら?」
「長い間薬を使って大丈夫なの?」等々。

きっと、色々な疑問や不安が押し寄せてくることと思います。
乳児アトピー性皮膚炎の確かな原因は未だ解明されておらず、ここ数年でも、その考え方や治療法は変わってきています。

まず皆さんに知って欲しいことは、乳児アトピー性皮膚炎は1~2歳までに約8割は治るということです。

しかし、その間はしっかりと経過を追って治療を行い、生活面でも色々と気を付けないといけないのは事実です。
乳児アトピー性皮膚炎は、きちんと病気や治療法を理解すれば極端に怖がる必要はありません。

今回の記事では、まず、アトピーとは何なのか、そのの原因や治療法、アトピー性皮膚炎に関する最新の情報とアトピーと診断された時の生活面での注意点を分かりやすくお伝えしていこうと思います。

そもそもアトピーとは?

私達人間は、体に異物が侵入した時にそれらと戦うための免疫反応を持っています。
アトピーとは、その免疫反応がアレルギー物質または、普通の人には反応しないような刺激にまでも敏感かつ過剰に反応した状態のことを言います。

そして、「アトピー性皮膚炎」とは、その反応が皮膚の炎症ととなって出る病気です。

後に詳しくお話ししますが、アトピーの原因は一つではなく色々な要因が複雑に絡み合って発症する病気なので、アトピー性皮膚炎を持っている人全員に絶対効果的な治療法というものはなく、一人ひとりの原因を模索しながら治療して行く必要があります。

そんな中でも、アトピー性皮膚炎を発症する人の特徴はいくつか分かってきています。

肌のバリア機能が低下しやすい

私達の皮膚は、バリア機能といって肌の水分を保持すると共に、外からの刺激の侵入から守る働きがあります。
このバリア機能を担うのが肌の表面にある「角質層」で、その中に存在する〝セラミド〟や、水分を保持する働きをする〝天然保湿因子〟等によって肌を守ってくれています。

まず、アトピー性皮膚炎の人は、この肌の保湿を保つ〝セラミド〟が元から少なく、炎症が起きていない部位でも肌が乾燥しています。

【角質層にセラミドが少なく乾燥しやすいのがわかる画像1】

さらに最近分かってきたことは、先ほど説明した角質層に存在する〝天然保湿因子〟との関係性です。

この天然保湿因子は「フィラグリン」という成分から作られますが、日本でアトピー性皮膚炎を持つ人の3割は、このフィラグリン遺伝子に変異が起き、天然保湿因子の生成が上手くされないことから肌のバリア機能が低下しやすい状態です。

このフィラグリン遺伝子は、繰り返しアレルギーの原因物質にさらされることや、引っ掻いたり擦ったりする刺激でも減少するため、遺伝子変異を持っていない人でもアトピー性皮膚炎を発症することはあります。

【遺伝子変異でフィラグリンから天然保湿因子がうまく生成されないのがわかる画像・アレルギー物質、刺激で減少していきバリア機能がさらに下がるのがわかる画像2】

つまり、アトピー性皮膚炎の人はバリア機能が弱く乾燥した肌から刺激を受け続けることで、さらにバリア機能が低下し、刺激にさらされやすくなってしまうという悪循環に陥りやすい状態です。

また、この天然保湿因子が不足すると、本来は弱酸性であることが好ましい肌がアルカリ性に傾き、アルカリ性に傾いた肌は雑菌が繁殖しやすくなります。

アトピー素因を持っている

アトピー素因とは家族に気管支喘息、花粉症などのアレルギー性鼻炎・結膜炎、アトピー性皮膚炎の既往があるかどうか、IgE抗体を作りやすい体質かどうかということです。
IgEとは、その過剰な免疫反応(アレルギー反応)を起こす体の中の物質で、リンパ球から作られます。

これらに一つでも当てはまればアトピー素因を持っているということになります。

アトピー素因を持つ人は体の防御機能である免疫反応が過剰に働くことで皮膚や目、鼻、気管に炎症を起こします。

アトピー性皮膚炎は、遺伝的因子や免疫因子など皮膚の機能異常にに加え、アレルギー反応や環境因子などが複雑に絡み合い発症すると考えられています。

【上記説明がわかるもの画像3】

アトピーとアレルギーの違い

アトピーとアレルギーは密接な関係がありますが、根本的には違います。

アレルギーとはダニ、花粉、食物などの決まったものに対して免疫が反応する状態で、炎症が鼻に起これば鼻水が出ますし、目に起これば目が充血したり痒くなります。
そして、アレルギー原因物質を取り除けば炎症は比較的簡単に治まります。

一方で、アトピーは普通の人には影響を与えないようなもの、つまり免疫反応では説明できない物質にまで体が過剰に反応する状態です。

アトピー性皮膚炎を悪化させる原因の中には、アレルギー原因物質が含まれることが多いのは事実ですが、アトピー性皮膚炎はアレルギー反応だけでは説明ができないこともたくさんあります。

【画像4:アレルギーとアトピーの関係性がわかる説明画像を】

つまり、「アトピー性皮膚炎を悪化させる原因の一つにアレルギーが関連していることもある」というのがアトピーとアレルギーの関係性です。

また、昔は「食物アレルギーがアトピー性皮膚炎の原因である」と言われていました。
しかし、現在は食物アレルギーとアトピー性皮膚炎は、関係性はあるももの、それぞれ違う病気であると考えられています。

逆に今では、アトピー性皮膚炎でバリア機能が低下した肌から食物アレルギーの原因となる物質が体内に張り込み、IgE抗体が作られてしまうことで食物アレルギーが発生するとも言われています。

アトピー性皮膚炎を悪化させる原因

アトピー性皮膚炎を悪化させる原因として分かっているものを下にあげます。

・アレルギー性物質
食べ物(卵、乳製品、小麦など)
ダニ・ハウスダスト
ペット
花粉
薬剤
石鹸、洗剤、保湿剤

・アレルギー性物質ではないもの
乾燥
汗やよだれ
引っ掻くなどの物理的刺激
皮膚の常在菌やカビ
日光
気温
ストレス
環境に存在する化学物質

これらの因子はアトピー性皮膚炎を悪化させる原因ではありますが、アトピー性皮膚炎の根本的な原因ではありません。

近年アトピー性皮膚炎を発症する人が増えてきていることから、生活環境の変化やストレスも発症に大きく関連していると言われていますが、明確な原因については未だ明確になっていません。
また、アトピー性皮膚炎の症状が悪くなる原因は一人一人異なり、多くは一つ以上の原因が関係しています。

【画像5:原因や関係性がわかる画像】

アトピー性皮膚炎の遺伝については、両親ともにアトピー性皮膚炎の既往歴がある場合は約7割、片方の親や兄弟姉妹に既往がある場合は約5割の確率で発症し、両親共に既往歴がない場合でも約2割の人に発症すると言われています。

アトピーのアレルギーの大きな関係性

アトピー性皮膚炎は
「もともと肌のバリア機能が弱く、アレルギーを起こしやすい体質の人」が、

「アレルギーを起こす刺激や、そうでない刺激にまで過剰に反応し」、

「その反応が皮膚の炎症という形で出現した」状態です。

炎症が起きた皮膚は痒みを伴います。
皮膚を掻くと、その刺激でバリア機能は低下し、さらに刺激を受けやすくなってしまいます。

この悪循環を食い止める手段として、体に影響を与えている刺激物質を生活環境から取り除くことが必要です。
その刺激物質がアレルギー因子の場合、ある程度は血液検査で特定することができます。

アトピー性皮膚炎の症状を改善させるための治療の一つは、アレルギー物質を除外していくことになります。

乳児アトピー性皮膚炎の特徴

乳児アトピーと成人アトピーの違い

アトピー性皮膚炎は全年代を通して乳児に最も多く発症し、乳児アトピー性皮膚炎と呼ばれます。
これは遺伝的な要因に加えて乳児の肌が元々乾燥気味であり、肌のバリア機能も弱いこと、免疫バランスが不安定なことが原因です。

しかし、乳児アトピー性皮膚炎は、正しい治療を行えば肌のバリア機能が整う1~2歳までに、約8割は治ると言われています。

その後も年齢とともに自然に良くなるケースもありますが、約1割は成人アトピー性皮膚炎へ移行したり、一度良くなったアトピーが再発しなかなか治らないケースもあります。

「乳児アトピー」と「成人アトピー」では湿疹が出やすい場所や湿疹の種類が違います。
また、乳児アトピーの増悪因子は食物との関連が強いのに対して、成人アトピーでは環境因子やストレスなどの心理的要因も大きく関わってきます。

7694a7fd626516f517c791e71b44914f_m

乳児アトピーの特徴とは?

乳児アトピーでは、肌が全体的に乾燥し、湿疹は頭や顔から始まって、その後、体や手足に広がります。
ヨダレで口周りに湿疹ができたり、オムツかぶれから湿疹が広がることもあります。

肌の乾燥が深く関連することから、夏に症状は改善し、冬に悪化しやすい傾向にあります。

また、乳児期のアトピーでは女の子より男の子の方が1.5倍有病率が高いですが、その原因は分かっておらず、3歳になるころには男女差はなくなります。
乳児アトピーは食物に関連していることが多いのも特徴です。

乳児アトピーの症状

アトピー性皮膚炎の診断基準は、「痒い湿疹が特定の場所に繰り返しできる」ことで、乳児の場合2カ月以上良くなったり悪くなったりを繰り返す湿疹は「アトピー性湿疹」と診断されます。

乳児の場合、まず頭や顔に湿疹が始まり、お腹や背中、手足に広がります。
湿疹は左右対称なのが特徴的です。

湿疹はジュクジュクしたものが多く、そうでない部分の肌も乾燥気味です。(皮膚が厚くなり、触った感じがガサガサすることがあります。)
耳切れといって耳の付け根が切れてただれることがあります。
アトピー性の湿疹は強い痒みを伴います。

赤ちゃんがお母さんの衣類に顔をこすりつけていたり、手で触るときは痒いサインです。
ステロイドの軟膏によく反応して改善しますが、治療をやめると湿疹が再発します。

855ca5177c14511507e84750cdf9da51_m

季節による症状の違い

一般的に乳児アトピーは空気中の乾燥が強い冬に悪化します。
肌が乾燥するため痒みが出やすく、湿疹を掻くことで症状が悪化します。

湿度が高い夏は、比較的症状が軽くなることが多いですが、汗や紫外線の刺激によって症状が悪化することもあります。

また、アトピーの肌は感染しやすいですので、虫刺されや、掻いた痕から感染を起こし、化膿することもあります。

アトピーと間違われやすい病気

乳児湿疹との見分け方

乳児アトピー性皮膚炎は皮膚自体が乾燥していたり、特徴的な湿疹の広がり方をしますが、乳児湿疹との判別を見た目ですることは医師でないと難しいです。
また、乳児アトピーは短くても2カ月以上は経過をみないと診断できません。

しかし、早い内から正しいケアを行うことが乳児アトピーを治すために大切であることは確かです。
治らない湿疹、痒がる湿疹、膿を持った湿疹が出来た時には一度受診をしてみましょう。

似ている病気には以下の種類があげられます。

079b734aad6b38ebccd99ed2bc85783c_m

新生児ニキビ

皮脂の分泌が過剰なために毛穴が詰まって出来る湿疹です。
生後1週間頃からでき、2~3ケ月頃にはなくなります。

乾燥性湿疹

お腹、背中、手足など、皮脂の少ない所にできます。
痒みを伴う湿疹で、経過を見てアトピー性皮膚炎との判別を行う必要があります。

脂漏性湿疹

皮脂分泌が過剰なために出来る湿疹で、頭皮、髪の毛の生え際、眉毛など首から上に多い湿疹です。
湿疹が黄色のかさぶた状になることもあり、痒みはありません。

蕁麻疹(じんましん)

アレルギー反応の一つで、盛りあがった湿疹が数個~多数できます。アレルギー物質を除去すれば、長期にわたって繰り返すことはありません。

カンジタ皮膚炎

カンジダ菌というカビの一種ですが、私達の体に常に存在する常在菌の一つでもあります。
体力や抵抗力の弱い赤ちゃんではオムツかぶれなどでバリア機能が低下した肌に増殖し、湿疹を起こします。

とびひ

皮膚を掻いた時などに細菌が入り込み、水ぶくれ状の湿疹や膿を持った湿疹ができます。
この湿疹は早いスピードで全身に広がり、人にもうつる病気です。

接触性皮膚炎(かぶれ)

オムツや衣類など、特定の者に触れたところだけに湿疹ができます。
湿疹の種類はブツブツしたものから水疱まで様々で、痒みを伴います。

e8514e4274db2644098f7a7343d9aa2f_m

赤ちゃんは肌のバリア機能が低いため、新生児の頃から肌トラブルの危険性と隣り合わせで、アトピー性皮膚炎と間違いやすい湿疹はこんなにもあります。
中にはアトピー性皮膚炎と同時に発生していたり、アトピー性皮膚炎から発展して起こる湿疹もありますので注意が必要です。

アトピーと断定される時期と経過

生後1ヵ月~2ヵ月

乳児アトピーは早くて生後1~2カ月から湿疹ができます。
湿疹は顔や頭から始まります。
この時期は赤ちゃんの肌が最も乾燥する時期であることもあり、医師でも乳児湿疹との判別がつきにくい時期です。

極端に重症な症状ない限りは、湿疹の状態に応じて保湿や塗り薬を使いながら経過観察をしていきます。

生後3ヵ月~4ヵ月

顔・頭から始まった湿疹は、次第にお腹や背中、手足と全身に広がっていきます。

この時期には、「2カ月以上繰り返す」というアトピー性皮膚炎の診断基準を満たす場合が多いこと、アトピーに特徴的な乾燥肌が視診や触診で分かることから乳児アトピー性皮膚炎という診断の元、本格的な検査や治療が始まる時期です。
また、生後4カ月頃から血液検査によるアレルギー検査が行えます。(病院によっては、もっと遅くからしか検査を受け付けていない所もあります。)

血液検査には主に、アレルギー体質かどうかの検査や、アレルゲン(アレルギー反応を起こしている原因物質)を特定する検査があります。
その検査結果から、医師の指示の元にアレルゲンを除去した生活を始める必要があります。

0556261d0b052972513790f9ae4e3413_m

生後5ヵ月~6ヵ月

乳児アトピー性湿疹は食物アレルギーと深く関わっています。
これまでアトピーと診断されていなかった人も含め、離乳食が始まる生後5~6カ月ではアトピー症状が悪化する時期です。

離乳食の開始と共に湿疹ができた又は悪化する時には必ず受診をしましょう。
食物アレルギーが判明した時には、医師の指示に従いましょう。

必要な時には、さらに検査をしていく必要もあります。

1歳~

肌のバリア機能と免疫バランスが整う約1歳頃から乳児アトピー性皮膚炎は落ち着いてきます。

ここで油断は禁物です。
治療をやめた途端に状態が悪化したり、成長と共にアトピーを増悪させるアレルゲンが代わることもあります。

症状が改善しても、自己判断で治療をやめないようにしましょう。

おすすめの病院は?

アトピーを疑った時の受診は、小児科か皮膚科になります。
中でも、「アレルギー科」がある病院では、できる検査や治療の選択肢も多いことが予測できます。

アトピーは経過を長く見て行く必要があるため、病院には何度も通う必要がありますの。
通いやすい立地にある病院を選びましょう。

また、薬の効果や症状など、医師とのコミュニケーションも大切になってきます。

納得のいく説明をしてくれるか、きちんと話を聞いてくれるかなど、安心して治療に取り組めるように信頼のできる医師を選ぶことが大切です。

64c4c753c9bffa33bc4b90f0e611a65f_m

乳児アトピー性皮膚炎になってしまったら

乳児アトピーの主な治療方針は「薬物療法」・「スキンケア」・「原因物質の除去」の3つが基本です。

薬物療法

アトピー性皮膚炎の程度によっても異なりますが、炎症がひどい時には塗り薬や内服薬を使って症状をコントロールします。

外服薬(ステロイド剤)

乳児アトピー性皮膚炎は、湿疹ができている皮膚全体が炎症を起こしている状態です。
先ほどお話ししたように、炎症を起こした肌からは、さらに刺激が入りやすくなるアトピー肌の悪循環が始まってしまいます。

また、アトピー性皮膚炎の肌は感染しやすいという特徴を持っているため、掻き壊してしまうと状態は悪化します。
そこで、まずは炎症を抑えることが大切です。

09fabb27d3ac7c6748c98e20ec05f634_m

▼ステロイド剤はどんなもの?
アトピーによる皮膚の炎症を抑える効果があるのが「ステロイド」の塗り薬です。
ステロイドは赤み、かゆみ、ジュクジュクした炎症を押さえる働きがあります。

ステロイドと聞くと、皆さん一度は構えてしまうと思いますが、アトピー性皮膚炎はステロイドがとても効果的で、非ステロイド性の薬は接触性皮膚炎を起こすことがあります。
長期間の使用や使用方法には注意が必要ですが、炎症を悪化させるよりは、しっかりステロイドを使って一旦炎症を抑えることが大切です。

よく話題になるステロイドの副作用については、医師の指導のもと短期間使用する分には大きな問題はないとされています。

 
▼ステロイド剤の強さと種類
ステロイドは強さによって5段階に分かれています。

湿疹の重症度によって、使用するステロイド剤の強さは異なりますが、乳幼児の場合は成人よりも1段階弱いものが使用されるため通常は3番目に強い薬(強力)以下を使用します。

【ステロイドの例】

5.最強 デルモベート
4.かなり強力 マイザー・フルメタ・アンテベート
3.強力 べトネベート・リンデロンVG・フルコート
2.中程度 ロコイド・アルメタ・キンダベート・レダコート・エクラー
1.弱い コルテス・プレドニゾロン

内服薬

かゆみや強い時には内服薬が処方されることがあります。
主な内服薬は「抗ヒスタミン薬」と「抗アレルギー薬」です。

体内にアレルギー物質が入ると、免疫システムが働きマスト細胞というところからヒスタミンが放出されます。
このヒスタミンが、IgE抗体と合体すると皮膚に痒みが現れます。

9690e86700d51f98e354b673107f779a_m

▼抗ヒスタミン薬
抗ヒスタミン薬とは、ヒスタミンとIgE抗体との合体を妨げることで痒みを押さえるので、予防よりも今ある痒みを押さえるという薬です。

代表的なのは「ポララミン」、「ぺリアクチン」で、眠くなる作用もあります。

 
▼抗アレルギー薬
抗アレルギー薬とは、ヒスタミンの放出自体を押さえる作用があるのでアレルギー反応の予防に役立ちます。
また、中には抗ヒスタミン作用を合わせて持ったものもあります。

代表的なのは「ザジデン」、「ジルテック」、「ザイザル」、「インタール」等で、眠くなる作用が少ないのも特徴です。

 
アトピー性皮膚炎の人は痒みに敏感で、かつ痒みの発生原因がヒスタミンだけではないと言われています。
そのため、これらの内服薬を飲んでも痒みが治まらないこともあります。

スキンケア

アトピー性皮膚炎で大切なことは肌のバリア機能の改善、つまり「スキンケア」です。

汗や皮膚の汚れもアトピー性皮膚炎の痒みを悪化させる原因になります。
また、アトピー性皮膚炎の人は感染を起こしやすい状態でもあることから「皮膚を清潔に保ち」「しっかり保湿をする」ことが大切です。

入浴

入浴・シャワーは毎日行いましょう。
大量に汗をかいた後は、出来るだけ早く汗を流すのが効果的です。
石鹸やシャンプーは洗浄食の強いものはさけ、低刺激のものを選びましょう。

お湯の温度が高いと痒みが強くなります。
38℃くらいのお湯を使用し、湿疹がひどい時には長時間お湯につかるのは控えましょう。(乳幼児は体温が下がりやすいですので、冬場は浴室や部屋の温度が低過ぎないように注意して下さい)

洗う時にゴシゴシこすってはいけません。
ガーゼなどを使わず、よく泡だてた泡を手に乗せ、優しく洗ってあげましょう。
拭くときも強くこすらずに、押さえ拭きをして下さい。

湿疹が重症な時やジクジクした湿疹の場合は、入浴方法は医師に相談して下さい。

3b8b8bd73fd0814b2111a8c4beeca07a_m

保湿

入浴の後は必ず保湿をしましょう。
できれば入浴後5~10分以内に保湿をするのが効果的です。

保湿剤は肌に合ったものを使って下さい。
アトピー性皮膚炎を発症している場合、市販のものは使わず、医師の診察を受けて皮膚の状態に合った保湿剤を処方してもらいましょう。

保湿はたっぷりと、目安はティッシュが一枚張りつく程度です。
お風呂の後以外にも1日3~4回は保湿をすることをおすすめします。

肌の乾燥の状態によっては、それ以上に必要なこともありますので、こまめに肌の乾燥をチェックしてあげましょう。

原因物質の除去

アトピー性皮膚炎は環境因子にも原因があると言われています。
アレルギーの原因物質が分かっている場合は、それを生活環境から除去することも治療の一つです。

ダニ・ハウスダスト対策

絨毯やカーペットは極力減らし、布団は干して乾燥させます。
掃除機をかけるのも効果的です。
掃除機を使って掃除を行い、空気の入れ替えも行いましょう。

ペット

ペットは極力飼わないほうがよいですが、既にペットがいる場合、ペットの毛が赤ちゃんに触れないようにしましょう。
赤ちゃんの衣類や布団、赤ちゃんに触れる大人の衣類にも注意が必要です。

衣類

アトピー性皮膚炎の時には肌触りのよい綿素材の衣類を選びましょう。
新しい衣類は着る前に水洗いをしてから使用しましょう。

洗濯

肌への刺激が強い合成界面活性剤です。
しっかりすすぐことで、ほぼ衣類に残らないと言われていますが、できれば合成界面活性剤不使用のものを選びましょう。

塩素系の漂白剤は刺激が強いため、使用する時には酸素系漂白剤にしましょう。

柔軟剤は肌に優しいものも販売されていますが、汗を吸い取りにくくしてしまう可能性がありますので、湿疹を起こしている時には使用しない方が無難かもしれません。

食事

離乳食を始める時期は生後6カ月以降が目安です。
離乳食を始める前から乳児アトピー性皮膚炎が疑われる場合は、食物アレルギーの検査を行うことが多いと思います。

アレルギー物質が特定できた場合は、医師の指示の元、それらを避けて離乳食を始めましょう。
母乳をあげている場合、ママの食事からもアレルギーの原因物質を避ける必要がある場合もありますが、その場合は医師からの説明があります。

また、アトピー性皮膚炎やアレルギーが増えてきている背景に食生活の欧米化もあげられる点から、アトピーの予防や改善には和食が良いと言う説もあります。

ba655071d5d697d756f30480a7dc54c5_m

注意したいこと

乳児アトピー性皮膚炎と診断された時には、慌てずに医師の説明をしっかり聞きましょう。

アトピー治療の多くは長い時間が必要です。
保湿を怠らず、必要な処方薬は正しい用法・用量で使用します。

 
▼自己判断しない
ステロイドを怖がって使用しないでいると、湿疹が悪化することがあります。
皮膚の状態を見ながらこまめに薬を調整していく必要がありますので、決められたペースで受診をしましょう。

また、湿疹が改善しても自己判断で治療や通院を止めてはいけません。
治療をやめた途端に湿疹が再発し、治療が始めからやり直しになることもあります。

 
▼過敏になりすぎない
乳児アトピー性皮膚炎と離乳食に関しては、アレルギーが気になるあまりに離乳食を遅らせたり、必要以上の除去食を行うことはやめましょう。
もちろん食物アレルギーは命に関わることもありますので、十分気を付けなければいけません。

しかし、離乳食を始めることは赤ちゃんにとって「噛む」「飲み込む」「味わう(味覚を刺激する)」ことで、様々な成長を促す役割もあります。
離乳食は赤ちゃんの体の成長に伴って必要になってくる栄養素を補うものです。

離乳食は医師と相談しながら進めて行きましょう。

また、小さい時にアレルギー反応がでたからと言って一生食べられないわけではありません。
成長と共に免疫バランスが整い、食べられるようになることもあります。

deaaac62eaeb62c9c7982fd589e4446b_m

ママが気をつけることべきことは?

乳児アトピー性皮膚炎を予防するため、妊婦の内にアレルギー除去食を行うことは効果がないことが証明されています。

母乳にはママが食べたものが影響しますが、その量は極わずかで、乳児アトピー性皮膚炎の予防への効果について、特に報告はありません。

授乳中は栄養をしっかりとる必要があります。
赤ちゃんに問題がない場合、良質なたんぱく源やカルシウムになる卵や乳製品などのアレルギー製品を控える必要はないと思います。

乳児アトピー性皮膚炎にならないために

保湿を怠らない

多くの要因が絡み合うアトピー性皮膚炎は、今のとこと明確な予防法はありません。
しかし、肌のバリア機能の重要性が明らかになると共に、保湿の重要性が注目され始め、最近の研究では、新生児の頃から保湿をしっかり行うことがアトピー性皮膚炎の発症を低下させることも判明しています。

また、何も食べたことのない赤ちゃんから食物アレルギーの反応が出るのは、乾燥してバリア機能が低下した肌からそれらの成分が赤ちゃんの体内に侵入、IgE抗体が作られたからだと考えられています。

この点から見ても、赤ちゃんのアトピー性皮膚炎を予防するのには保湿が重要だということが分かります。

食物の順番を考える

食物アレルギーは赤ちゃんの腸内機能が未熟なうちに、アレルギーを起こしやすい食物を食べることでも発生します。
アレルギーを気にしすぎて離乳食の開始時期を遅らせる必要はありませんが、食物の順番には気を付けましょう。

まずは野菜スープやおもゆからはじめ、アレルギーを起こしやすいと言われている卵・乳製品・小麦粉は腸が強くなる1歳頃を目安に少しずつあげましょう。

4016ffe33600a78f72e0441196fcdf0e_m

まとめ

今、日本では10人に1人の赤ちゃんはアトピー性皮膚炎を発症しています。
アトピー体質の人で皮膚炎を発症していない人も含めると、とても身近で、誰でもなり得る病気でもあると言えます。

原因や治療法に関しては、まだまだ研究中の部分も多いですが、その中でもはっきり分かっていることは、「保湿の重要性」です。
新生児の頃から保湿を十分に行い肌のバリア機能を高めることは、アトピー性皮膚炎の予防だけでなく、様々なアレルギー物質からも赤ちゃんを守ってくれます。

例え乳児アトピー性皮膚炎になってしまっても、継続的に治療を行えば、成長と共にその多くは良くなります。
乳児アトピー性皮膚炎はママの力だけでなく、時には医療の介入も必要です。

スキンケアと環境を整え、必要な時には薬を使いながら前向きに治療に取り組みましょう。

RANKING

  • 本日
  • 週間
  • 月間

CATEGORY

こどものこと

ママのこと

年齢のこと

レシピ

動画

掲示板

商品を探す

RANKING

  • 本日
  • 週間
  • 月間

WRITER