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赤ちゃんのアトピーで非ステロイド剤を選ぶ場合、どんな薬がおすすめ?

現在、日本人の10~20%はアトピー性皮膚炎と言われています。
それは赤ちゃんにも言えることで、生後4か月頃から症状が見られます。

アトピーの治療にはステロイドが使われることが多いですが、注意が必要な副作用がいくつかあります。
赤ちゃんの肌は大人と比べて皮膚が薄くデリケートなので、余計に心配になりますよね。

ステロイドを使わずに、非ステロイド剤の軟膏で治療する選択肢もあります。
今回は、非ステロイド剤にはどのようなものがあるのは、その治療についてまとめてみました。

「ステロイド剤」と「非ステロイド」の違いって何?

そもそも、非ステロイド軟膏とステロイド軟膏の違いは何でしょうか?
その違いは、成分の中にステロイドホルモンが含まれているかどうかです。

ステロイドとは?

ステロイドとは、腎臓の上にある副腎という臓器から分泌されるホルモンのことです。
副腎の一部である副腎皮質という部分から分泌されるため、「副腎皮質ステロイド」と呼ばれます。
この副腎皮質ホルモンは抗アレルギー作用や抗炎症作用があり、このホルモンをを合成して作られたのが「ステロイド剤」と呼ばれています。

ステロイド剤の効果とは?

ステロイド剤は炎症を抑える作用があり、短時間で腫れや赤みを取ることができ、かゆみや痛みを和らげることができます。
そのためアトピー性皮膚炎のような皮膚が炎症している疾患に有効とされています。

ステロイドの強さはⅠ郡の最も強い(strongest)からⅤ郡の弱い(weak)の5段階に分かれていて、部位や重症度によって使い分ける必要があります。
赤ちゃんは大人より皮膚が薄いため、一般的に弱い薬が使われます。

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非ステロイドとは?

非ステロイド軟膏とはステロイドが含まれていない軟膏のことで、アトピー性皮膚炎には「タクロリムス軟膏」や「NSAIDs」と呼ばれる非ステロイド抗炎症剤などが使われます。

タクロリムス軟膏

皮膚の免疫系の働きを低下させることで炎症を抑える薬です。
ステロイドとは別の働き方で効果を発揮して、強さはステロイドの3郡(strong)と同程度の薬です。
特に顔や首など皮膚の薄い部位での効き目がよく、顔の赤みや首の湿疹に効果的です。

NSAIDs

NSAIDsは ステロイドとは異なり、痒みをひきおこす物質を生成する酵素の働きを阻害することで、炎症作用を抑えることができます。
しかし、ステロイドに比べると非常に弱く、ステロイドの5郡弱い(weak)と同等ぐらいの強さです。
ステロイド剤と非ステロイド剤、どちらにもメリット、デメリットがありますので、次の章から細かく見ていきましょう。

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なぜステロイド剤は怖がられる?

「ステロイド剤は副作用が怖い」というイメージを持っている方は多いと思います。
ステロイド剤は局所のアレルギー症状を強力に押さえ込むことができるため、アトピー性皮膚炎に非常に有効ですが、注意すべき副作用がいくつかあります。

感染症

ステロイド剤はアレルギーを抑えるだけでなく、皮膚の免疫系の働きも抑えてしまいます。
そのため、ニキビやヘルペス、カンジダといった真菌や細菌の感染症にかかりやすくなります。

皮膚萎縮

ステロイドを長期使用すると、皮膚の繊維を作ることが難しくなるため、皮膚から血管が透けて見えるほど、皮膚がまるで紙のように薄くなっている状態です。
皮膚が萎縮してしまうと、皮膚のバリア機能が落ちてあらゆる刺激に弱くなってしまいます。

その結果、服がこすれるなどの少しの刺激や季節変動で悪化しやすくなったり、原因物質が皮膚に進入しやすくなりアトピーが悪化するということになります。

毛細血管拡張

萎縮していた毛細血管が弱くなり拡張してしまうことで、顔が紅潮して見える症状が現れます。

リバウンド

ステロイド剤を長い間使い続けていたアトピー性皮膚炎の患者が急にステロイド剤をやめてしまうと、ステロイド使用前よりもさらにひどい症状が急に現れる事があり、これはリバウンド現象と呼ばれています。ステロイド剤を中止する時は、いきなりゼロにするのではなく、塗る回数や量を徐々に減らしていくようにしましょう。

このような副作用は医師の指示通りに服用していれば大きな心配はありませんが、長期間使用することで副作用も出やすくなりますので、気を付けなければなりません。

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非ステロイド剤を処方されるケース

アトピー性皮膚炎の治療では、ステロイド剤は最もポピュラーな薬です。
速効性があり炎症を抑える効果が強いため、多くの病院ではステロイド剤が処方されています。

しかし、ステロイドには副作用があるため、注意が必要な薬です。

ステロイドが体質的に合わなかったり、心情的にどうしても嫌で、ステロイドが処方されるのを頑なに拒否するお母さんもいらっしゃいます。
そのような方にステロイド剤を強要することは出来ないので、その場合にはステロイドが含まれていない非ステロイド剤が処方されます。

中には先生の方針で、ステロイドを使わずにアトピー治療を行っている病院もあります。
また、軽度のアトピーの場合には、ステロイドを使わず非ステロイドのみで治療を行うケースもあります。

しかし、非ステロイド剤であれば安全に使用できるかといえばそうともいえないので、副作用にはしっかり目を向けることが大切です。

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そもそも非ステロイドは乳児アトピーにおいて有効なのか?

非ステロイド剤であるNSAIDsは、ストロイドに見られるような副作用が少ないため、ステロイドへの抵抗がある方に使われることがあります。
ステロイド剤に比べて、炎症を抑える効果は弱いとされています。

そのため、軽度の湿疹や急性の皮膚炎に対しては明らかな有効性がありますが、慢性の皮膚炎や悪化したアトピー性皮膚炎に対しては、あまり効果がありません。

タクロリムス軟膏はステロイドと同程度の効果が得られます。
特に、顔や首に対してはステロイドよりも効果的と言われています。

非ステロイド剤が有効とされる症状とは

顔や首への薬の成分の吸収が良い部分や、乳幼児の顔や首、陰部などに使用する場合があります。
非ステロイド剤の特徴としては急性の湿疹、おむつかぶれ、帯状疱疹に効果的とされています。
逆に慢性の湿疹やアトピーにはあまり効果がありません。

つまり1~2週間で治るような軽めの湿疹や炎症に塗るというのが正しい使い方です。
赤ちゃんの場合では、お母さんの服とこすれてできた湿疹などはNSAIDsで充分に治すことができます。

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乳児アトピーにおいて非ステロイド剤を使うリスク

現在、アトピー性皮膚炎に対して、有効性と安全性が科学的に立証されている薬は、「ステロイド剤」と「タクロリムス軟膏」です。

その他の非ステロイド剤(NSAIDsを含む)がアトピー性皮膚炎に有効であるという明確なデータがないため、アトピー性皮膚炎の治療でNSAIDsを第一選択として積極的に使用するケースはほとんどありません。

また、非ステロイド剤は抗炎症性作用が極めて弱い上に、接触性皮膚炎を生じるリスクがあります。

接触性皮膚炎とは?

接触性皮膚炎とは、何らかの外部刺激が肌に接触することにより、接触した部分に湿疹を生じる疾患です。
原因となるものは薬以外にも金属や植物など様々で、人それぞれ異なります。

ステロイド剤でも接触性皮膚炎は起きることがありますが、実は副作用の多いと言われるステロイド剤より、NSAIDsの方が接触性皮膚炎の起きる頻度は高いため、注意が必要です。
接触皮膚炎によって、別の箇所にかぶれができたり症状が悪化してしまうと、非ステロイド剤では対応できなくなるため、結局ステロイド剤を使って治療せざるをえなくなる、ということもあります。

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非ステロイド剤の上手な使い方とは

これまでステロイド剤、非ステロイド剤のメリット、デメリットについてまとめてきましたが、それでは赤ちゃんのアトピーにはどのように使い分けるのが良いのでしょうか。

まず、軽度の湿疹やオムツかぶれであれば作用の強くない非ステロイド剤のみで十分に効果が得られます。
慢性の湿疹やアトピー性皮膚炎に関しては、最初から非ステロイド剤だけを使ったのではなかなか治らず、長い間使うことで接触性皮膚炎などの副作用の危険性が増してしまいます。

そのため、炎症の程度が中度以上の場合はステロイド薬を使用して、炎症が治まったらステロイドの強度を下げたり、量を減らしていき、段階的に非ステロイド剤へ移行するのがベストです。
ステロイド剤は長期間使用すると、感染症や皮膚萎縮などの副作用や、リバウンドが起こる可能性があるので、そうならないように症状を見極めて非ステロイド剤への切り替えを判断する必要があります。

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乳児アトピーにはどんな非ステロイド剤を選べばいい?

それでは乳児アトピーに非ステロイド剤を使うなら、どんなものがよいのでしょうか。
1つはNSAIDsであるフエナゾール、ジルダザック、スタデルム、スルブロチン、アズノールなどです。
急性の湿疹やオムツかぶれにはNSAIDsが効果的です。

タクロリムス軟膏を上手に使う

ステロイドとは異なる作用で効果を発揮するタクロリムス軟膏を使うことも選択枝の1つです。
ステロイドとは違い炎症部位のみで吸収されて、正常な皮膚からは吸収されないという特徴があります。

ステロイドは皮膚萎縮、血管拡張や多毛等の副作用がありますが、タクロリムスはステロイドとは作用が違うのでこのような副作用が起こりません。
特に顔の赤みにはステロイド以上の効果があります。

副作用の心配は?

副作用としては、塗り始めのほてり、かゆみがあります。
1週間ほどでなくなりますが、どうしても我慢できなければ医師に相談するようにしましょう。
また、タクロリムスを塗っている間はできるだけ大量の日光を浴びることは避けるようにとされています。

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副作用にとらわれすぎず、上手な使い分けを

ステロイドをできるだけ使わずに治療するには、急性の湿疹にはNSAIDs、慢性の湿疹、重度のアトピーにはまずステロイドやタクロリムス軟膏を使い、改善が見られたら段階的にNSAIDsに切り替える方法がよいでしょう。
また、乾燥やバリアー機能の低下を改善して、再発を予防するために保湿剤もしっかり使いましょう。
ステロイドを含まないヒルドイドやワセリンなどの保湿剤で、普段からスキンケアをしてあげましょう。

アトピーの治療に正解はない

アトピー性皮膚炎は、アレルギー反応の抑制、炎症の抑制を目的として、薬を使った治療が行われます。
治療の基本はステロイド剤となることが多いですが、その時々の状態によって使う薬が異なります。

ステロイド剤を正しく使って治療していくべき、という考えもあれば、ステロイド剤では副作用が出てしまったが脱ステロイドによって治った、という人もいます。
どちらにも良い点、悪い点があり、どちらが正解ということはありません。

アトピーとどう向き合い、何を実践するか。
信頼できる医師に相談して、お母さんの納得できる治療法で行うのが一番です。

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まとめ

いかがでしたか。
ステロイド剤は強力に皮膚の炎症を抑えるため、アトピー性皮膚炎の治療に使われることが多いですが、長期間自己判断で使っていると皮膚が薄くなったり、感染症にかかりやすくなるなどの副作用が起きやすくなります。

「ステロイドをどうしても使いたくない」という場合には、ステロイドを使わずに治療する脱ステロイド療法があります。

しかし、NSAIDsなどの非ステロイド剤は効果が弱いため、急性の湿疹以外にはまずステロイドを使い、症状を見ながら切り替えていくのが良いでしょう。
また、非ステロイド剤だから安心というわけではなく、接触性皮膚炎などの副作用には注意が必要です。

アトピーの症状や原因には個人差があり、それによりベストな治療法も人それぞれ異なります。
「必ずこの方法でなければ」と考えるのではなく、ステロイド剤も非ステロイド剤も選択肢の一つとして考え、医師と相談しながら赤ちゃんに一番合った治療法を見つけていきましょう。

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